小島健輔の最新論文

ブログ(アパログ2018年04月10日付)
『IT/AIラッシュに疲れちゃいました』
小島健輔 (株)小島ファッションマーケティング代表取締役

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 中国や韓国、欧米や日本で次々と登場するハイテク仕掛けのレジレスコンビニやAIエントリーシステムを追っかけて来ましたが、あんまりハイペースで事が進むので疲れたというか飽きたというか食傷気味です。もとからリアルな現場感覚をデジタルに載せるアナログな思考システムなので、ID認証エントリー⇒商品選択⇒ICタグ一括読み取り決済⇒画像認識や重量、絶対単品認識で検証、というプロセスの精度とスピードはもちろん決済コストなど引っかかることばかりで、お勉強疲れという感じです。
 レジレスコンビニの仕掛けはIT仕掛けのギミックばかり進んで決済コストやマテハンが置き去りになっているケースが大半で、大きな投資の割に採算性は疑わしいが、レジ待ちやセルフレジ作業がなくなるのなら利用者にとっては便利になる。AIエントリーシステムもよく出来ているが、やり取りをどこまで学習させるのかログを逐一、エンジニアが選択しないと暴走してしまうとかで(AIは制御しないと暴走するのはITエンジニアの常識だそうです)、そのメンテ費用が月々数十万円〜百万円近くもかかると聞くから、それって人件費対策にも人手不足対策にも全然なってないのではと思ってしまう。受付やコールセンターのお姉さんよりAIが解るエンジニアの方が、よほど高給で人手不足ではないの?
 世の中、興味や恐怖が先行して後先考えずに進む“ブーム”とか“トレンド”とか“パニック”が動かしていることは否めないけど、知性とテクノロジーを結集した分野がそんなノリで走る姿はちょっと恐い。
 ご参考までに12日の「ニューリテイル戦略ゼミ」で紹介するレジレスコンビニとAIエントリーシステムのネタを添付しておきましょう。エンジニアさんやレジレス店舗マニアには鼻でフフッっとあしらわれる古ネタなんでしょうが・・・・・フフッ
 
https://www.youtube.com/watch?v=MyHyFdtV5Do
 
https://tifana.ai

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