小島健輔の最新論文

ブログ(アパログ2019年02月26日付)
『店舗とのコミュニケーション』
小島健輔 (株)小島ファッションマーケティング代表取締役

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 クライアントの本部が店舗へ定期的に伝達する展開指示書を垣間見ることがあるが、その多くは本部側からの一方的な指示や情報が山盛りなだけの“残念な”ものだ。“残念”と言わざるを得ないのは以下の欠陥が指摘されるからだ。

1)書式が統一されていない

 週度にせよ月度にせよ書式・レイアウトを統一しないと一覧性がなく読みにくいし、前後の時系列な流れも掴みにくい。なのに、商品部と営業部、商品部でもメンズとレディスで書式・レイアウトが平気で食い違ったりしている。

2)面と時系列の一覧性を欠く

 指示や情報が部分の羅列だと全体の面展開が読めないし、次サイクル、次々サイクルへの時系列な流れも掴みにくい。なのに、部分の羅列だったりカテゴリーと時系列が縦横に一覧できなかったりする。

3)見る側の読み易さを考慮しないサイズ

 面の展開や時系列な流れを一覧させようとすればページの寸法が大きくなり、印刷しては大判になって携帯性を損ない、タブレットなどデバイスの画面では煩雑にスクロールやズームを繰り返さねばならない。

4)使えない過剰な情報

 細かくて読めないほどの膨大な情報が店舗運営に必要か疑問だし、読むのに時間を取られては店舗運営を妨げかねない。店舗側のアクションに必要な情報に絞るべきではないのか。

5)PDCAプロセスが不明確

 指示をするなら既読確認➡︎実施報告➡︎確認検証➡︎修正指示のプロセスが明確でないと効果が期待できないが、プロセスの時間進行はもちろん、どこまでが指示なのか推奨なのか参考情報なのか曖昧な指示書が多い。

6)タイムラグが大きい 

 指示を伝えるのも店側がアクションした結果報告もリアルタイムが理想だが、印刷物ではタイムラグが大きく既読確認も遅れる。オンライン時代の今時、印刷物で指示していては時間に取り残されてしまう。

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 これらの欠陥を解消するには、フォーマットが統一された双方向のグループウエアが不可欠だ。デバイスのモニターでビジュアルに一覧でき、印刷物では不可能な同時性や双方向性、記録性が得られ、誰が何時どう指示しどう実行され検証されたか克明に残る。クラウドベースで動くネクスウェイの「店舗matic/売場ノート」、基幹系と連動するNECプラットフォームの「店舗Linkle」など様々なグループウエアが提供されている。未導入のチェーンは使い勝手や運用コストを検証して最適なグループウエアを導入すべきだろう。

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